『マズローの欲求5段階説』(自己実現論)は心理学で有名なものです。
マズローというのは人の名前です。
1908年アメリカ生まれの心理学者で、人間心理学の生みの親と言われている人です。
マズローの欲求5段階説は、人間の欲求をピラミッド形で表します。
このように①~⑤までの5段階になっています。
流れとしては、1段目の生理的欲求が満たされると、2段目の安全欲求を求めます。
欲求が満たされる毎に、上の欲求を求めるといった構造です。
1段目|生理的欲求
整理的欲求は生きるために絶対に必要な欲求です。
食欲/睡眠欲/性欲など、どの動物も求めるものです。
食べ物や睡眠がないと生きていけないので、この生理的欲求が土台になります。
2段目|安全の欲求
安全の欲求は生理的欲求が満たされた後に求める欲求で、「健康的で豊かに生活したい」というものです。
食べ物があったり睡眠できても、排気ガスまみれの場所や、野生動物が怖い山中では不安になります。
なので生理的欲求が満たされると、健康や生活に関わる安全の欲求を求めます。
3段目|社会的欲求
社会的欲求は安全な生活を確保できると求める欲求で、家族や組織といった「集団に所属したい」というものです。
ほとんどの人は「結婚したい」「友達と遊びたい」「独立ではなく会社で働きたい」と集団でいたいと考えています。
1人より誰かといる時間が楽しいですよね。
4段目|承認欲求
ほとんどの方は、この承認欲求で止まっているはずです。
● 上司/先生/友達/家族に褒めてもらいたい
● SNSで「いいね!」やコメントがほしい
● フォロワーやチャンネル登録者が欲しい
このように「自分を多くの人から認めてもらいたい」という欲求です。
この承認欲求は他の欲求と違って、自分だけで解決することができません。
それはどれだけ頑張っても、評価するのは他人だからです。
多くの方は深層心理で「認めてほしい」と考えています。
5段目|自己実現欲求
自己実現欲求は承認欲求が満たされた後に求める欲求です。
自己実現欲求は夢を叶えたい欲求で、他人から認められるのはどうでもいいから「野球選手になりたい」「ハワイに住みたい」といったものです。
よく「夢はお金持ち」と言う人がいますが、それは承認欲求です。
お金持ちになりたい理由は、「良い家に住んで良いなー」など、他人から認められたいからです。
自己実現欲求がないと、行動することはできません。
スポーツや経営で成功する人は全員、自己実現欲求で動いています。
6段目|自己超越の欲求
自己超越の欲求はマズローが5段階説を提唱した後に加えた欲求です。
「社会や世界を良くしたい」というもので、5段階までと大きく異なります。
5段階説までは全て「自分のための欲求」でした。
しかしこの欲求は「見返りを求めない欲求」であり、「他人の幸せのために行動する人」です。
自分の夢を叶えた人だけ到達できる欲求なので、ここに到達している人はほぼいません。
おわりに
今回はマズローの欲求5段階説についてお話しました。
僕は塾生に「【ゴールがわかるマラソン】と【ゴールがわからないマラソン】だったら、どっちが良い?」と質問します。
どういう意味かというと、ゴールがわかっていれば一歩進むごとにゴールに近づいていることがわかります。
でもゴールがブラジルとかだったら、日本を走っていても辿り着けません。
僕が言うゴールは夢です。
つまり「夢が無いまま生きていても一生不安だよ」ということを教えています。
なので「自分が本当に好きなこと&やりたいこと」を洗い出して、夢を決めた後に勉強を教えます。
夢を目指すことによって、子供達は辛いことがあっても諦めません。
僕の昔話ですが、学生の頃は「良い会社で働いて安定したい」と考えていました。
だけど社会人になってから、社員を使い捨てカイロのように考えていたり、部下の成果を取り上げるリーダーをたくさん見てきました。
ブラック企業で働くことに疲弊してうつ状態だった頃、松下幸之助さんや吉田松陰さんの本を読んで「自分らしく楽しく生きる人がいる」ことを知りました。
そして若者がブラック企業で苦しまずに、楽しく生きる塾を起業しようと思いました。
今の生活が不安な方は、4段目の承認欲求を満たさないといけません。
承認欲求は経営者や上司が悪い人なら、満たされることのない牢獄と同じです。
承認欲求の先に進むには「良い会社に転職するか」or「起業する」が近道になります。
人生は有限です。
僕も「10代でアルバイトをたくさんやっていれば良かった!」や「1社目を早く退職すれば良かった!」と人生を振り返ると後悔することは多いです。
だけど過去は変えられません。
改善するためには「今」しかありません。
コメント