今回は『漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す5つの黄金法則』についてご紹介します。
こちらの本はジョージ・S・クレイソンさんが書いた『バビロンいちの大金持ち』という本を、大橋弘祐(おおはしこうすけ)さんと坂野旭(さかのあさひ)さんが誰でも楽しく読めるようにした漫画です。
ビジネス書は難しい言葉が並んでいるものが多いです。
起業/副業したいけど、そういう文字がぎっしり詰まった本を読むのが苦手な人にオススメの一冊です。
それでは読書感想スタートです。
①貧乏人と大金持ちの出会い
最初は貧乏な武器職人の親子が出てきて、借金取りが子供のバンシルを売るように責めます。
そこで、バンシルは「どうしたらお金持ちになれるのか?」という疑問を持ち、友達とバビロンの大富豪に会いに行きます。
この大富豪はアルカドと呼ばれる人物でした。
飛び込み営業の如くバンシルはアルカドの殿堂に行きますが、門番に怒られます。
そこにアルカドが現れて“知識の前ではみな平等。それがバビロニアの教えだ”と言い、バンシルはお金持ちになる授業を受けることになります。
②魚を貰うより魚の釣り方を知る
アルカドは『無人島で暮らす奴隷に、魚を分け与えても食べ尽くせば餓死するので、魚の釣り方を教えることが大切だ』と言います。
これはお金を魚に例えているお話で、お金をどれだけ渡しても使い切ってしまえば生活できなくなるので、稼ぐ方法を教えないといけないということです。
もし100万円貰えた時は凄く嬉しいですが、ブランド品の鞄や服を買ったり高級レストランに行けば数ヶ月で無くなってしまいます。
だからお金を貰う思考からお金を稼ぐ思考にマインドチェンジしないと、いつまで経っても貧乏から脱出できません。
「お金持ちになるためには、お金を稼ぐ方法を知りましょう」と、アルカドは言っています。
③収入の十分の一を貯金せよ
アルカドはお金を稼ぐ方法として『収入の十分の一を貯金せよ』と言います。
人間には「お金があればあるだけ使いたい」という欲望があります。
なのでお金持ちになりたいなら、「確実に収入の十分の一を貯金しろ」と。
ほとんどの人は貯金していると思いますが、買い物や旅行に行くと「今月は奮発しちゃお」とついつい使い過ぎる人がいます。
給料やボーナスの十分の一を貯金した後なら良いですが、貯金せずに奮発するのはNGです。
この奮発する癖が、貧乏になる思考になります。
アルカドは『十分の一は必ず貯金する』という思考であれば、『本当に必要なものか?必要じゃないか?』を考える力が身につくと言います。
欲望を抑えつける自制心は筋肉と同じで常に意識していないと鍛えられないので、お金持ちになるためには、まず貯金の力を身につけましょう。
「お金が無い」とか「貧乏」と言っている人は、不必要なモノを買ってしまう浪費癖があります。
その浪費癖を無くさない限り、いつまでも貧乏ループから抜け出せません。
その後にアルカドはお金持ちになる『黄金を増やす七つの道具』について語りますが、これは後ほど出てくる『五つの黄金法則』とほぼ同じ内容なので省略します。
ただし『五つの黄金法則』とは一点大きく違うものがあり、それはお金持ちになるために必要なのは行動あるのみということです。
例えば転職したくても、転職活動をしないと転職できません。自働車を運転したくても、免許を取らないと運転できません。
つまりお金持ちになるのも同じで、お金持ちになる行動をしないと、お金持ちにはなれません。
「お金持ちになりたい」とか「○年後から始める」と言うのは止めて、今できることをやりましょう。
収入の1/10を貯金できないほど薄給なら、次の休日にスマホを格安SIMに変えたり、月収を増やすために副業でブログやYouTubeを始めたり、転職活動ができるはずです。
動かなければ一生、貧乏生活から抜け出すことはできません。
貧乏が嫌ならお金持ちになるためにすぐ行動しましょう。
④『お金の袋』と『知恵の袋』
バンシルはアルカドから『【お金の袋】と【知恵の袋】、どちらが欲しい?』と聞かれて、暫く考えた後に知恵の袋を選びます。
知恵の袋を選んだ理由は先ほどの魚の釣り方の話と同じで「お金を貰っても使い切っちゃったら終わりだよね」ということです。
この話は「【宝くじ】と【株】のどちらを買いますか?」という質問に置き換えることができます。
ほとんどの人は宝くじを買うでしょう。それは買うだけで簡単に億万長者になれるかもしれないからです。
でも貰える金額より払った金額の方が多い人がほとんどです。
お金持ちは、お金が減るリスクの高い宝くじを買わず、証券会社で株を購入します。
しかし株を買うためにはネットで証券口座を開設したり、日経株価や企業分析して購入しないといけません。
株は数ヶ月後に億万長者になれるわけではなく、10年、20年…と長期運用することで少しずつお金が増える手段なので、すぐにお金持ちになれません。
世の中には「私は楽して、すぐにお金持ちになりたいの!」と考える人が圧倒的に多いです。
そしてお金が減るリスクが超高い宝くじを買って、お金に困っている人がたくさんいます。
⑤知恵で大金持ちになれることを証明するための旅
アルカドはバンシルに“知恵でお金持ちになれるか証明してみせよ”と言って、大金を2倍にする旅に出させます。
大金以外に【知恵の袋】も渡し、「知恵の袋は持っている金貨が全て無くなった時にしか開けてはならない」というルールをバンシルに伝えました。
しかしバンシルは旅の最中に、様々な良い人のフリをした詐欺師に騙されてお金を全て失います。
無一文になったバンシルは知恵の袋を開けると中には粘土板が入っていて、『黄金を増やす七つの道具』を昇華させた真理『五つの法則』が書かれていました。
⑥五つの黄金法則
①は黄金を増やす七つの道具の時に話した「収入の1/10を貯金しよう」。これは投資資金にもなります。
②は「お金が増え続ける投資先を見つけよう」。FXや投資信託に預けるんじゃなくて、「自分で証券口座を作って正しく投資しましょう」と言っています。
③は「投資に成功している人から学ぼう」。よく悪質な投資セミナーやオンラインサロンがありますが、本当に投資で成功している人はお金はいらないので安い金額や無料で教えてくれます。
金額の高いセミナーやオンラインサロンは投資に成功していないので、客からお金をたくさん搾取しようとします。
④は「未経験の業界の起業や投資、詐欺は止めよう」。起業や投資をする時は、経験のない仕事をすると貯金を全て失うこともあります。
例えば退職金でコンビニのオーナーになって休みなく働き続けるニュースがありますが、これは未経験の業界で起業したからです。
また質の低いモノを高額で売りつけたり、悪質な契約書にサインさせるような悪徳商売をしても、それは将来の自分のためにはなりません。
家族や友達含めて、誰からも信用されなくなります。
⑤は「楽して儲けようとしたり、騙されないようにしよう」。先ほど話した宝くじやパチスロなどのギャンブルにお金を払ったり、「お金を預けるとお金が増えますよ」などの甘い話に騙されないようにしましょう。
お金を捨てる気でギャンブルするのは良いですが、「絶対当てて金持ちになってやる!」と大金を使うと貧乏から脱出できない人になります。
また投資信託や保険で多い、預ければお金が増える話を信じないようにしましょう。
確かに数百円~数千円は貰えるかもしれません。だけど自分で証券口座を開いて投資運用すれば、毎年もっとたくさんの配当金や商品券や限定商品などの株主優待が貰えます。
有名な銀行や保険会社でも、会社が儲けるためにこのような投資信託をします。つまり「儲け話を信用するとめちゃ損するよ」って話です。
⑦誰だってお金持ちになれる
バンシルは『五つの黄金法則』に従って三年間、外壁を作る仕事や王様との取引など知恵を振り絞ってアルカドに貰ったお金の三倍を稼ぎ、アルカドの元に帰ります。
そしてアルカドに『知恵を持ち、その通りに行動すれば、誰だって金持ちになれる』と言い切ります。
五つの黄金法則を理解し、行動すれば金持ちになることを証明しました。
五つの黄金法則をまとめると『貯金』『投資』『無駄遣いしない』『楽して儲けようとしない』『騙さない』です。
お金に困っている人は、いくつか当てはまるはずです。まずは無駄遣いは止めて1/10を貯金し、投資の勉強をしましょう。
⑧お金持ちになるための真理
この後に戦争が起こり、戦争が終わった後にバンシルは良い人に助けられます。
そして数年後、大金持ちになったバンシルに貧乏な少年が「今もなぜ働いているのか?」と質問し、バンシルはこのように答えました。
お客さんの「感謝」が「お金」に変わっている。
「感謝」というのは「お金」だけじゃなくて「心」も満たす。
お金はおまけだ。
五つの黄金法則によって大金持ちになったバンシルが辿り着いたお金の真理は、「感謝のために頑張っていれば、自然とお金も幸せも手に入る」ということです。
⑨おわりに
よくお金持ちの人達から「お金があるからといって、幸せというわけじゃない」と言う話を聞きます。
もちろんお金がなければ辛いので、まずはお金に困らない人生を目指さないといけません。
世の中にはお金のためにお客さんを騙したり、家族や友達を裏切る人もいます。
僕は営業職を始めた頃、お金目的で働いていました。「売上さえ取れれば、自分は幸せになれる」と。
だけど商品を大袈裟に伝える営業職が大きなストレスになっていました。
そして初めて出会った社長さんから「すぎの君って嘘つくの下手だよね」と言われて、嘘に疲れていたことに気づきました。
その後に商品を大袈裟ではなく、嘘をつかずにメリット/デメリットを伝える営業に変えたところ、少しずつ信頼してくれるお客さんが増え、売上も増えました。
この本を読んで感じたのは、あのときは嘘をつかずに正しい情報を伝えたお客さんの感謝の気持ちが、売上になったんだと思います。
商品を大袈裟に伝えたり品質の悪い商品を高額で売りつけても、お客さんからは感謝されないし、いつまで経っても大金持ちになれません。
本当にお金持ち&幸せになりたい人は、『漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す5つの黄金法則』をお読みください。