YouTubeで大活躍しているオリエンタルラジオあっちゃんこと中田敦彦さんの本『労働2.0』を紹介させていただきます。
サブタイトルは“誰でもやりたいことで、食べていける”。
テーマとしては今後の世界の大きな変化の中で”「会社に雇われたい」ということだけを考えるんじゃなくて、視野を広げて自分だけの新しい働き方を創り出しましょう”と書かれています。
中田さんはテレビやYouTube以外にグッズ販売/ダンスボーカルグループの活動/オンラインサロンとさまざまな活動を行っています。
YouTubeは2021年7月にチャンネル登録者数が400万人を超えて、芸能人ユーチューバーのナンバーワンになりました。
【第1章】やらされ仕事で、一生終えるな! 脱・歯車の道
今の組織の中で「できること」を増やす
誰でもお金を稼ぐために、最初はアルバイトや新入社員を経験します。
まずは仕事を覚えないといけないし、同僚とのコミュニケーションも必要になります。
そのために最初は自由がありません。
仕事&人間関係に慣れるまでは、しっかりと上司の指示通りに動いて信頼関係を高めましょう。
そして信頼関係ができた後、業務改善や集客の提案などをすることによって、個人の価値のスキルアップになります。
なぜ実現したいか?という目的を把握して、実現するために可能な限り多くの選択肢を用意する
中田さんは芸人/ダンス/アパレル/YouTube/オンラインサロンなど、さまざまな経験をしてきました。
このようにさまざまな経験をしてきた中田さんは、“「1回やってダメでした」なんて当たり前のことなので、何度も何度も改善しろ”と言ってます。
僕もサラリーマンのときは、自分のアイデアを試したくていろいろやりました。
無駄な作業が大嫌いなので、経理作業のプログラムを作って自動化したり、荷物を手で1個ずつ運ばずに台車を使ったりしました。
すると上司から「今までこうやってきたんだから、やり方を変えるな!」と怒られました。
当時はおじさん達から嫌われて嫌味を言われましたが、今では「やっていて正解だった」と思っています。
転職活動をしたとき、面接で「前職でどのように貢献したか?」の質問がよくあって、改善してきた経験を話すことで面接官と仲良くなれました。
僕も面接や教育を担当したときに「自分で考えて仕事しているか?」を重要視していたので、たくさん失敗&成功の経験を増やすことが大事です。
「今置かれている場所は古くないか」と自問する
パナソニック創業者の松下幸之助さんやHONDA創業者の本田宗一郎さんも「若い人の意見が大切だ」と、若者の新しい考え方を大切にしています。
売れる商品は時代にあったモノです。
今ではスマホを持つ人が8割以上いますが、売れているのは海外メーカーのiPhoneです。
またたくさんの人が利用している通販はAmazonで、これも海外メーカーです。
海外の働き方は終身雇用のメンバーシップ型ではなく、ジョブ型に変化しています。
ジョブ型とは仕事の成果に対して給料が支払われる働き方で、年齢は関係なくスキルで収入が決まります。
だけど日本の会社はほとんどメンバーシップ型なので、どれだけ成果を出しても毎月決まった給料しかもらえません。
どれだけ優秀な若者がいたとしても、上司の考えが古かったら無駄な作業が改善されず、サビ残やパワハラは無くなりません。
人から使われて働くのではなく、楽しく働く
中田さんは暇になれば「何かしたい」と思い、「人の役に立ちたい」と考えるそうです。
僕は大学生のときに「好きな仕事」じゃなくて「稼げる仕事」で選びました。
その会社は毎日サビ残やパワハラばかりで、仕事も楽しくなく、入社4年半でうつ状態になって退職します。
その後に子どものときから好きだったゲーム/玩具の会社に転職して感じたのは、「好きなことを仕事にすると楽しい!」ってことでした。
【第2章】「やりがい至上主義」「コンテンツ至上主義」にとらわれるな! 「働き方」にまつわる思い込み
雇用される立場でも、仕事を発注したり、副業を始める
日本の学校では経営教育がありません。
友達や家族を思い出してください。
「〇〇やりたいから事業を立ち上げるんだ!」って人より、仕事の不満を言う人の方が圧倒的に多いはずです。
アメリカやヨーロッパでは経営教育を小学校でしています。
だけど日本は、労働者を生産する教育が戦後から80年近くずっと続いています。
そこで中田さんは“本業を頑張りつつ副業して、働き方の選択肢を増やしたことが良いよ”と言っています。
「報酬」という軸で今の自分の仕事を評価する
「お金になるけど、やりがいのない仕事」
「お金にならないけど、やりがいのある仕事」
この二択の考えだと疲弊するので、やりがいのある仕事で稼ぐ考えをもつことが大切ってことです。
やりがいのない仕事をしても、毎日がつまらないし、ストレスが溜まります。
ストレスが溜まるといろんな病気になったり、社会復帰できないほど心が壊れることがあります。
働けなくなる前にやりがいのある仕事にチャレンジしましょう。
社会が作り出すイメージに惑わされず、「できないこと」は無理してやらない
中田さんは「毎日仕事が終わったら直帰する」「毎日家族で朝食をとる」が無理だとメディアで公表したところ、SNSで多くの人に叩かれたそうです。
仕事によっては常識から外れることはたくさんあります。
超ブラック企業だとサビ残だらけで定時に帰ることはできないし、夜勤で朝方まで仕事している人は家族と朝食はとれません。
「これはやらないといけない」と理想の常識に縛られていると、心も体も疲弊しちゃうよってことです。
【第3章】「やりたい人×できる人」が奇跡を起こす!
「人との違い」は全て才能
中田さんは芸人ですが、理屈すぎて怖がられていたそうです。
だけどこの個性を活かした芸風に改善した結果、今では大人気ユーチューバーになりました。
「人と違う」「人よりダメだ」という弱みを、いかに自分だけの強みに変えるかが大切です。
人間はロボットではなく、生まれたときからみんな違います。
イラストを描くのが好きだったり、料理を作るのが好きだったり。
得意なことがあれば、苦手なこともあります。
誰にでも好きなこと&得意なことはあって、それは才能です。
自分の才能を見つけるために、たくさんの人と出会い、ディスられまくる
中田さんは多くの人と出会って、自己分析していったと言っています。
僕も30歳までは得意なことがわからない人でした。
自分の特技に気づいたのは、2社目のアルバイト君のおかげです。
そのアルバイト君は、僕と一緒に愛知県でゲームデバッガーをしていました。
アイデアが斬新な人だったので、「企画書を書いてみたら?」とアドバイスして本部に企画書を送ったところ、東京の本社に呼ばれて正社員になりました。
彼は今、ゲームプランナーとして活躍しています。
そのアルバイト君がプランナーになったとき、「杉野さんのおかげでアルバイトから正社員になれました!」とお礼を言われました。
あと大学生のときに、マンツーマンの塾講師をしていました。
教え子の学校のテスト(数学&理科)は30点以下だったんですが、僕が教えたところどちらも70点以上になりました。
彼らと出会えたからこそ、僕は自分の才能に気づくことができました。
自分が時間をかけてきたことに着目する
中田さんはオンラインサロンメンバーにチケット販売を依頼したところ、ライブ好きの方がたくさん販売したそうです。
その方は昔からさまざまなバンドのライブに参加していて、多くのファン友がいます。
その方は好きなことに時間を費やしてきたので、その好きだったことが稼ぐスキルになりました。
僕はサラリーマンのときに、大手玩具メーカーに転職しました。
採用された理由は「中学生のときからずっといろんなカードゲームで遊んできたから」です。
仕事は勉強だけじゃなく、遊びでも趣味も価値のある経験値になります。
【第4章】プロ崇拝などナンセンスだ!
お金を貰えたらプロ
大手靴メーカーのナイキで「とにかくやってみろ」という社訓があるそうです。
野球のプロでもバッターで3振する人、サッカーのプロでもシュートを止められます。
中田さんは”お金を貰えたらプロ”だと言います。
「できない」と行動しないことはやめて「とにかくやってみること」が大切です。
僕も本職の講師だけじゃなく、ブログやYouTubeなど、手探りにやって収入は少しずつ増えています。
何かで1円稼いだ人と1円も稼いていない人は雲泥の差です。
やりたいことは言え!言ったらやれ!
中田さんは”やりたいことを他人に宣言しろ”と言います。
これは有名な経営者や人気ユーチューバーもみんな同じです。
有言実行した人は、たくさんの人から認められます。
一緒に働いている人で、口だけ達者で行動しない人っていませんか?
行動しなければ失敗しないけど、成功もしません。
まずはやりたいことをすぐやるのが大事です。
小さな成功体験の積み重ねが、コンテンツを強化する
仕事/遊び/旅行/料理/スポーツ…
誰でも初めてやることは失敗します。
でも1回やれば、2回目は1回目の失敗の反省を活かして成功します。
2回、3回…と何度も繰り返すことで成功体験が増えて、スキルアップになります。
他人からどう思われようが、自分の信念を貫く
中田さんが「名前を忘れたら聞き直せ」と知り合いに教えると、「そんな失礼なことはできない」と言う人がいるそうです。
失敗が怖いのは、子どものときに失敗したら大人から怒られたからです。
成功するためにはたくさんの失敗をしないといけません。
発明家のエジソンが言った「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」の名言もあります。
1度しか会ってない人から「名前なんでしたっけ?」と言われても、嫌な気分にはなりません。
むしろ相手も忘れていて、お互いに再び自己紹介しあってフレンドリーになることが多いです。
仕事を振る前に自分で試せ!
中田さんは「思いついたらまずは自分で実践している」と言っています。
経験のない作業を他人に振ると、うまく伝えられずにミスが頻発して、さまざまなタイムロスが生まれます。
会社だと失うものは時間だけじゃなく、働いている人の給料も無駄になります。
正しく作業を伝えるためには、自分が経験して、わかりやすく伝えることが大切です。
【第5章】時代を読み、利益を生み出せ!
身の回りのサービスや商品がなぜ売れているか考える
映画館に行ったら高い値段でもポップコーンやジュースを買ってしまったり、バッグや衣類は高いブランド品が欲しいといった“購買欲を理解することが大切”だと中田さんは言っています。
僕もゲーム会社のディレクターから「見ているものを全てゲームとして考えろ」と教えてもらいました。
そしてこの世界をゲームとして見てみると、今までと考え方が大きく変わりました。
「なんで10年以上前からあったタピオカドリンクを求める人が急増したのか?」
「なんで人が東京に集まるのか?」
当たり前だったことが、全て疑問になりました。
余の中に疑問をもつことによって「5Gがきたらこういうのは需要があるんじゃないかな?」と見えてくるものがたくさんあります。
「なぜ売れるのか?」を考えることによって、時代に合った働き方を選ぶことができます。
過去の実績を白紙にして、自分の成し遂げたいことを決める
余の中には過去の実績にしがみつく人がたくさんいます。
それはインターネットが無い時代の営業手段だったり、開発ノウハウだったり。
今はスマホ&ネットが普及したことで、テレビの視聴者は減り、広告費はネットがテレビを上回りました。
またネット通販のAmazonの利用者が増え、玩具店や電器店などのお店が減りました。
他にもレンタルビデオ、本屋などさまざまな業界が、スマホ&ネットによって縮小しました。
大切なことは過去の実績にしがみつかず、今の夢に向けて行動することです。
おわりに
今回はオリラジあっちゃんの働き方《労働2.0》の読書感想をお話しました。
スマホ&ネットの普及によって、世界中が大きく変化しています。
AmazonではAIを利用した倉庫管理、無人コンビニなど、どんどん最新テクノロジーを利用して業務効率化しています。
昔は海外メーカーの電化製品や食料品を買うのは難しかったですが、今はAmazonで海外のものを何でも買えます。
ネットが普及すればするほど、日本メーカーにこだわらなくても良い人が増えます。
すると日本企業の売上が下がり、売上が下がると給料が増えないし、サビ残やパワハラが増えます。
みなさんも自分らしい働き方を見つけて、楽しく生きましょう!
僕が他にオススメする本は厳選|すぎの先生のオススメ本にまとめてあります。
コメント