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商品企画は顧客層に合わせて開発する

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商品を企画する際、まずは顧客層を決めますよね。
僕は玩具メーカーで子供向けの営業をしていましたが、実際に購入しているお客さんは、企画のターゲティングの年齢層と異なっていることが多かったです。

企画者の主観的な商品ではなく、ファンの求めている商品にしないと、ファンも販売店も離れていきます。

少年マンガに大人の女性のファンが多い

例えば、「テニスの王子様」「ハイキュー‼」は週刊少年ジャンプで掲載されており、少年向けに生まれたスポーツマンガですが、男性より女性ファンが圧倒的に多いです。

Wikiの情報だと、2012年9月時点で、男女比は『男:女=約8割:約2割』となっています。
また、年齢層も9歳未満が約5%、10歳~15歳が約63%、16歳以上が約32%となっています。

出版社としては、雑誌を読んでいる女性の2割かつ、16歳以上32%の少ない層を狙ってはいないと思いますが、大人の女性がグッズを購入したり、ミュージカルにハマっているところを見かけます。
また、スポーツマンガ以外に「ONE PEACE」「鋼の錬金術師」といった少年マンガにも根強い女性ファンが多いです。

2018年の「ジャンプフェスタ」や「Anime Japan」に行った時、20代~40代の幅広い年齢層の女性がいました。
どちらのイベントも、男女比は半々だったと思います。
男性は、「Fate」や「ガンダム」など、大人向けコンテンツに多かったように感じました。

男性と女性で売れるグッズが違う

女性はアニメイトやイベント会場で、缶バッチやキーホルダーなどのアクセサリーを購入し、コレクションする傾向が強いです。
逆に男性は、女性が好むようなアクセサリーをあまり購入しません。
ポスターやタペストリーなど、部屋を飾り付けるものが人気です。

常に客層に合った商品を企画する

男性ファンが多いのに、どれだけ良い缶バッチやキーホルダーを作っても売れません。
逆に女性ファンが多い作品にポスターやタペストリーを作っても同様に売れません。

商品企画の際、男性ファン向けコンテンツなのか、それとも女性ファン向けコンテンツなのかを、しっかりと調査してから商品化しないと、ファンが求めていない商品を発売して、ファンと販売店から信頼されないメーカーになります。

販売店はコンテンツが人気なことがわかっても、どのようなファンがいるかまでは把握できていないため、商品が売れないと、2回目以降は取り扱ってくれる販売店も減少します。

客層を分析するためには?

マンガやアニメであれば、「ジャンプフェスタ」や「Anime Japan」などのイベントに行き、どの年齢層で、どのくらいの男女比であるか確認しましょう。

「進撃の巨人は、男:女=6:4ぐらいで、20代30代が多い」とか、「約束のネバーランドは男:女=1:9ぐらいで、30代40代が多い」など、30分ぐらい見てると、なんとなくファン層が掴めます。
玩具だと、バンダイさんが子供向けに販売したはずのライダーベルトが大人に人気になり、ベルトが子供サイズなので装着できません。

しかし、最近は大人向けの高クオリティな変身ごっこができるライダーベルトが発売されています。
凄く高いですが、その分、繊細に作られており、ポーズと連動してSEや音声が流れるので、ライダーファンは眉唾ものです。

バンダイさんは、ファン層をしっかり見極めて、子供向けと大人向けと、ファンのニーズに合わせた新商品を展開しています。
バンダイさんといえば、ガンプラも昔のような3,000円~5,000円の子供向けの商品は今も発売されています。
しかし、ライダーベルトと同じく、ガンプラも大人向けの高額、高品質なものが発売されています。

客層をしっかり分析していれば、客層に合う単価・生産数を調整し、在庫を最小限に抑え、販売店も安心して仕入れることができます。

自動車の若者離れ

今までは自動車を持つことがステータスでしたが、リーマンショック以降は『低収入に悩まされる人』が増え、自動車を保有しているだけで発生する『自動車税』『ガソリン代』『駐車場代』を支払う余裕がありません。

さらに、今後は『MaaS』の普及により「気軽に移動手段を利用できる」時代になるので、さらに自動車離れが進むでしょう。
自動車メーカーは『若者向けの自動車』を開発しても採算が合わないため、『お金に余裕がある人向けの自動車』『高齢者向けの自動車』の品質を上げて、値段も上げてくると予想します。

終わりに

今回はキャラクターグッズと自動車について語りましたが、どの業種でも同じです。
今は小学生から大人まで、スマホで調べてモノを購入する時代です。
今までは地方ごとに人気のある商品がありましたが、今後はスマホを持っている人はインターネットで情報共有されているため、全国で人気の商品にしないと売れなくなります。

そして、「Amazon」「楽天」「Twitter」「YouTube」でユーザーレビューも見れるため、品質・サービスが悪ければ悪評が共有され、すぐに売れなくなります。
しっかりと顧客層を分析し、時代に合った商品企画・プロモーションをしましょう。

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